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5.Storming段階

アンカー 1

 血液検査で肝臓・筋肉の逸脱酵素の急激な上昇あり。体重は改善なし。全身状態の管理のため入院も考慮する必要を説明すると、母親はそれに同意。しかしAちゃん本人は絶対に入院はしたくないという。

 ここで母親が爆発。全然食事を摂ってくれない、体を心配して用意したチーズなども最初からよけて米飯ばかり食べているなどと、Aちゃんの食事の仕方を激しく責め始めた。 Aちゃんもそれを受けて、家でもお母さんは食べろ食べろとプレッシャーをかけてきて、それがストレスになって食欲が出ないと応酬。

 診察室は涙の修羅場となる(汗)

 

 

ELMOプログラムでのアプローチ

 

 

「グループにおける自己の存在感」と具体的問題によって引き起こされている戦い 

  ⇒お互いの違いを明確にした上でグループを再構築するための過程である

 

★リーダーがおこなうサポート:

衝突の明瞭化

 ☆リーダーvsメンバー;権力と権威の問題

 ☆メンバーvsメンバー;個々の意見や価値観、生活様式の違い

   ※リーダーの関与は常に話し合いの促進にあることに留意!

不賛成が許されるという規範を提示

   ➡︎表面的なまとまりよりも、一人一人から声が出ることが大事!

 

 

【実際の対応】

まずは傾聴、とにかく傾聴。

 

・感情の高ぶりが落ち着いてきた頃合いを見て介入。検査データから見ても母親の心配は当然のことであると同意しつつ、しかし当初の約束に反して食事を催促したことはお母さんもよくなかったとAちゃんの側にも理があることを認める。入院をどうしてもしたくない希望はできるだけ叶えてあげたいが、今後どうすべきかを改めて話し合うことを提案した。

 

 

 

 母親より「朝起こしに行った時に、すでに冷たくなっているんじゃないかという不安を毎日堪えている。なのに娘が食事をいつもマイペースで摂っているので、約束違反と分かっていても言わずにはいられなかった」と涙を流しての訴え。

 Aちゃんより「私だって良くなりたいから一生懸命努力しているのに、お母さんはそれを少しも認めてくれなかった」とこちらも涙。

 拒食症児が睡眠中に死亡することは少なくないという事実をAちゃんに説明し、やはり母親の心配は的を得ていることを承知してもらった上で、その心配からくる行動がAちゃんにとってはモチベーションを下げる結果になっていたことは不幸としか言いようがないと説明。しかし、母親の心配は紛れもなくAちゃんに良くなって欲しいという本気の希望からくるものであり、Aちゃんにはそれを理解してあげる姿勢も必要であると諭した。

 するとAちゃんから、以前に男子から太めと言われたことがきっかけで痩せようとしてこうなってしまったこと、部活ではジャンプもできないくらい体力が落ちて辛いこと、数ヵ月後にある1年生大会には是非出場したい、などという告白があった。

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